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2014年11月24日 (月)

「麦の唄」

シンプルで伸びやかで、確かに「明日へ育っていく麦」をイメージできる曲で、朝ドラに相応しい、と安易に書くと怒られるかも知れませんが、前向きで明るくて朝に聞くならやっぱりこんな歌がいいな、と思います。

歌詞もとてもストレートで、「なつかしい日々 なつかしい風景 その総てと離れても あなたと歩きたい」という、これまでの中島みゆきの望郷の歌を聞いていたらにわかには信じ難いフレーズがのっけから出てきて驚かされます。
中島みゆきの歌の故郷とは、何かもかもを包み込む安らぎの地でありながら、そこに帰ることはできない、極めて情念的なものであって、自分から離れることを宣言するなんて一体中島みゆきに何があったんだ、とさえ思います。
ただし、歌全体としてはやはり故郷に未練たらたら、とも解釈でき、何度も何度も故郷に別れを告げることで逆にその愛の大きさを確認しているようでもあります。そう思って聴くと、「どんなときも届いて来る 未来の故郷から」の語尾の長さに限りない郷愁と、それでも他郷で生きていくこと決めた決意の強さを窺い知ることができるような気がします。

月並みな解釈ですが、麦に県境とか国境とかはないわけで、どんな地でも育っていく強さの象徴であると思います。新しい地で泣き笑いしつつも強く生きていく、そんな生き様を歌った曲であると思います。

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コメント

 この曲は、朝の連続ドラマ『マッサン』の主題歌となった曲で……と、今までなら補足情報としてコメントを載せていたところだが、リアルタイム全曲解説である今回は、そんなことは全くの初心者である覇龍社会さんも分かっていることだろうから、補足情報を載せる価値はあまりないように思う。
 そんなわけで、私も補足情報ではなく、普通のコメントをしようかと思う。

 私は、中島みゆきに関しては「全くの初心者」ではないと自負しているが、これまでの経験として、ドラマの主題歌となった曲の中には、あまり良い印象を持てない曲もあると思っている。
 中島みゆきには、中島みゆきの世界があるから、ある程度のテーマだけを与えられて曲を作ってしまうと、それが独り歩きして、ドラマの登場人物のアナザーストーリーのようになってしまうことがあるのである。
 おそらく、「麦の唄」も、日本で国産ウイスキーを作った夫婦で、妻は外国人の物語、くらいの情報を与えられて曲を作ったのではないだろうかと想像する。
 まぁ、どの程度の情報を与えられたかは知る由もないのだが、この曲を聴けば全く情報が与えられていないことは考えられないし、ストーリーの細部まで(要は台本まで)与えられても、取り入れる時間などないしその必要もないのではなかろうか、と思うだけである。
 主題歌として流れるのは、1番だけだから、1番はドラマに沿った内容で良い。「麦」に唐突感は否めないが、「なぜ麦なのか?」は「ウイスキーの話だから」で充分だろうと思う。
 ところが、ひとつの楽曲として見たとき、やはり「なぜ麦なのか?」の答えは、曲の中に必要なのではなかろうか。
 この曲は、その答えを2番に用意していて、すなわち「いつか信じる日を経て 1本の麦になる」ということである。
 ここでイメージされるのは、1本の茎にいくつもの小さな実がなるイネ科の穀物である麦の実りの姿である。一粒一粒が独立していながら、一本の茎によって全てがつながっている。そういう人と人とのつながり方は、中島みゆきの世界観そのものであって、例えば『夜会』のテーマ曲である「二隻の船」にも通じる。
 1番でドラマの世界観を表現し、2番で独自の世界観を表現し、それを共通する「麦」でまとめたこの曲は、かなり技巧的に優れた曲なのではないかと思う。

植物に国境がないことは、サンフラワーですでに歌ってます。LOVEornothing。

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