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2013年8月26日 (月)

「リラの花咲く頃」

祖国から離れて密かに咲く花、リラの花の歌ですが、祖国に戻ることが出来ない悲しみをひたすら繰り返しながらも、どちらかといえば祖国の花と時を同じくして咲き誇る喜び、生命或いは人生の瑞々しさを歌っているような気がします。

リラはライラックの別称で、ヨーロッパ原産の落葉樹。春に紫色・白色などの花を咲かせる、というのはさっき調べて知ったことですが、例えばジャスミンや阿壇などと比べて地域が限定されず、象徴的な歌詞と相まって、より一般的に望郷の思いを美しく歌っているように思います。ただ、その分、リアリティというか肌身に感じるような切なさ、身悶えするようなやり切れなさは薄く、中島みゆきの望郷の歌にしては多少迫力には欠けるような印象を持ちました。

ところで、リラは中島みゆきの出生地の札幌の市木でもあるそうですが、もしかして北海道の地で満開になる異国の花を見ての感慨なのかもしれません。そう思うとやはり、「私が今そこに居ないことも 忘れ去られても」という悲しみよりも、「祖国で今咲く日に リラの花は咲く」と、咲く花を愛でた曲なのだと思います。

2013年8月18日 (日)

「恩知らず」

詩はともかく、ノリの良い曲でシンプルで覚えやすいサビがあってシングル向けの曲かな、と思いました。この曲を聴くのは「歌姫 劇場版」でPVを見て以来ですが、そのPVはライブ風に中島みゆきがバックバンドと一緒に歌うもので、その中でも中島みゆきはやはりノリ良く歌っていたと記憶しています。

しかし、詩を見ると後ろ向きというか、何故「恩知らず」なのかはよく分かりませんが、「出来ない無理をさせたのね」、「心苦しいんです 申し訳ないんです」等の苦しみと後悔を感じさせる言葉が並んで、葛藤の末にヤケになった、そんなノリであるような気もします。
世話になった人が苦しんでいて、楽にさせるには自分が離れるしかない、好きだけど身を引くしかないという決断、返したいけど決して返すことのできない恩、自分で自分を罵倒したいような気分、それらを「恩知らず」と表現しているのではないかと思います。

「恩知らず」は現時点で最新のシングルですが、やっと追いついたという多少の感慨と、「まだずっと好きだけど ごめん」に約40年前から変わらない中島みゆきの真骨頂を見た気がして、驚嘆しています。

2013年8月14日 (水)

「ピアニシモ」

これも静かな夜の雰囲気の曲で、夜とか闇とかの単語が出てくるわけではありませんが、そういうものの良さを認めていて、無理に明るく輝いて自己主張するのではなくピアニシモが良い、とひねくれた意味ではなく心の底からそう言っているように思います。

ピアニシモとは言うまでもなく音楽における音の強弱表現の一つで、「とても弱く」という意味ですが、字面の通り受け取ると「大きな声と同じ力で ピアニシモで歌ってください」という一節が無茶な要求のように思えます。しかし、ピアニシモとは元々イタリア語で「とてもソフトに」という意味だそうで、そう解釈するなら、ピアニシモとは単に声量のことではなく気持ちのことを言っていて、大きな声に負けない優しさを持って歌って欲しい、とそういう意味なのだと思います。

「ピアニシモで歌ってください」という声が「あの人」からのリクエストというより、「私」の懇願であるようにも聴こえ、その点「常夜灯」にも似た雰囲気、優しさへの渇望を感じさせる夜の曲であるように感じました。

2013年8月11日 (日)

次は火曜日か水曜日に更新します。

諸事情により、次の曲は火曜日か水曜日に更新したいと思います。
何度もすみません。

2013年8月 4日 (日)

「常夜灯」

タイトル通り夜の雰囲気を持つ曲で、静かで暗く、それでいて物狂おしいほど切なく、どうしようもなく寂しく、救いようもないほど一途で、もう止めれ、と声をかけたくなるような中島みゆきに久々に出会った気がします。

「あの人が消し忘れて行った 常夜灯が」という一節がまた泣ける、というか消し忘れかよ!意図的に点けて行ったのじゃないのかよ!と、憤りたくなるような、そんなものに縋って「あたし泣かないわ」と言っている「あたし」が哀れなような情けないような何とも言えない気分になります。
しかし、そもそも「あの人」は常夜灯が点いたことに気付いているのか、「消し忘れて行った」とは中島みゆき一流の表現で、「あたし」の内にいつの間にか点ってしまった灯り、決して気付かれない想い、それを「消し忘れて行った」と言っているようにも思え、そう考えると、その一方的な想いのみで、月が壊れても雪が積んでも、誰もいなくても待ち続けるその執念に畏怖さえ感じる歌だと思います。

このところ前向きな一曲目が多かった気がするので、これでいいのか?などとも思ってしまいましたが、中島みゆきには希望と絶望が表裏一体の歌が多くあり、この曲もその意味で非常に中島みゆきらしい一曲目だと思います。

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