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2007年1月 7日 (日)

「狼になりたい」

筆者にとってはやや特殊な曲で、以前からメロディも歌詞も殆ど知っていました。というのは友人の盗賊さんが一時カラオケでよく歌っていて、そのインパクトが強力だったからです。
彼の歌い方は故意にのめり込み過ぎで、「狼になりたい」の後に「ワオーン!」と狼の鳴きまねが入って周りの笑いを誘うというものですが、そうやって笑いでも取らないと「何か悩み事があるなら相談乗るよ?」と言ってしまいそうなほど深刻な落ち込みがある曲です。

筆者は「狼になりたい」のフレーズはピンと来ません。狼など普段は忘れ去っている動物で、なってみたいと考えたことも無いので、「狼になりたい」と言われても共感することはできません。

改めて考えてみると、行き詰った主人公が愚痴や逆恨みを連ねた挙句、吉野屋ですらないがしろにされて発する言葉が「狼になりたい」であって、ここでいう狼は何か偉大な存在ではなく、こんな境遇よりは狼のがましだ、というニュアンスかと思います。
よって「狼になりたい」は耐え難い現実から一度だけでも逃れたい(が逃れられない)という悲鳴であって、それだけに生々しく聴く者に衝撃を与えますが、かといって軽々と「わかるよ」などと言って良いものでもなさそうです。

いつか心から共感できる日がやって来るかもしれませんが、そんな日は来ない方が良いかもしれません。

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コメント

久しぶりです。

この曲、自分もカラオケで歌ってみたい曲です。
まだ歌ったことありませんが!

なので、わかりますよ。
笑いを取らないと「大丈夫?」と心配されそうな!

狼とは、偉大な存在として使ってなくて、何て言うか噛み付きたい感じですかね。
なんか、そんなイメージ、自分もあります。

今でも大好きな曲です。

傷つけられる存在より、いっそ傷つける存在になりたい、という事でしょうか。

TB読ませて頂きました。
暗くて重い自己嫌悪の果てに唐突に攻撃的に叫ばれるサビは、むしろ思春期の感性に近いのかもしれませんね。
私のような鈍い人間にはずっとピンとこないのかもしれません。

 ご紹介にあずかりました、盗賊です。おそらくこの曲のカラオケで笑いを取ることに関しては日本一ではないかと思います。
 最近あんまり歌ってないけどね。
 それと、あのアレンジはちゃんとした中島みゆきファンの方が聴いたら怒ると思うんだ。

 さて、この曲に出てくる「吉野屋」について書きたい。
 もちろんいわずと知れた牛丼チェーン「吉野家」を指すに間違いないのだが、「吉野家」ファンで有名な、BSE騒動で「吉野家」から牛丼が消える時には週刊誌で「中島みゆきが吉野家の牛丼を買い占めている」という記事が出たくらいの中島みゆきが、なぜ吉野「屋」と書いているのかが問題である。
 私の自慢の記憶力と持ち前のいい加減な性格で、うろ覚えになってしまっているのだが、一説によると、のちにNHKでラジオのパーソナリティを務めることになった際、店名や商品名を出せないNHKの決まりに配慮して、曲の中の「吉野家」を「吉野屋」に変えて実在の「吉野家」とは違う舞台であるとしたとのことだったように思う。
 私はずっとこの説を信じていたのだが、これを機にちゃんと調べてみると、「怜子」の際の佐田玲子のように、なかなかソースが見つからない。しかも私が「確かこれに書いてあったはず!」と思って手に取った著作『ジャパニーズ・スマイル』には、この説の記述はなく、別の記述があったのみだった。
 それはNHKでの失敗談を記したエッセイの中で、MCで企業名や商品名を出して修正音を入れられた失敗談のあとで、実は曲の中にも企業名や商品名が入っているんだということを紹介した内容である。そこにはちゃんとこう書いてある。
「『狼になりたい』には吉野家という店名が入っています」
 中島みゆきがこの曲にある「吉野屋」を「吉野家」として考えていて、それがNHKで放送される時には問題が生じるかもしれないことを認識していたのは確かである。しかし、だからもともと「吉野家」だったものを「吉野屋」に変えたのか、最初から単なる誤記だったのかまでは分からなかった。
 ちなみに、1979年発売のアルバムに収録された曲であるため、モデルとなった吉野家は1980年に倒産する以前の吉野家であり、現在の吉野家とは若干イメージを異にするようである。端的にいうと、今より小汚い感じの店だったとか。
 それから、現在は風俗営業法の関係で、深夜0時から朝6時までアルコール飲料の提供はできないはずなので、「夜明け間際の吉野屋」で「ビールはまだかぁ!」と叫んでも、注文を断られるだけである。さらに、吉野家では駐車場のある店舗でのアルコール飲料の提供をやめているようなので、「ビールはまだかぁ!」は上記の時間帯を避けるとともに、駐車場のない店舗で言わないと全く意味をなさなくなっている。

 もうひとつ、2ちゃんねる内で少し前にかなり流行していた「吉野家コピペ」との関連を指摘しておきたい。「そんなことより>>1よ、ちょいと聞いてくれよ」で始まる文章である。
 この「吉野家コピペ」の元になった文章はある日記サイトにあるのだが、その作者が「狼になりたい」について、「俺はそれを聴いて涙し、鬼作『吉野家』を完成させたのだ」と記しているのである。
 2ちゃんねるで大ブームとなった「吉野家コピペ」の原点がここにあることは、注目に値するだろう。

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