「India Goose」
アルバム最後の曲は「飛びたて 飛びたて」の繰り返しが勇壮とも悲壮とも聴こえて、先行きが明るいとか希望の朝が待っているという感じではありませんが、しかし決して絶望することもなく夜の中へ飛び立っていく強い意思を感じさせる、締めるというよりはまだ先が続くことを意識させる歌だと思います。
インド雁はモンゴル高原などで繁殖し、冬季になるとインドなどへ南下し越冬し、またその際ヒマラヤを越えて移動する、世界で最も高い所を飛行する鳥である、とやはりさっきウィキペディアで知りましたが、何でまたわざわざそんな高所、難所を超えて行こうと思うのか、筆者のような不精な人間から見たら不思議に思うところです。
この歌でも弱い鳥達が北風の中を逆風に逆らって、というおよそ悪条件しか見当たらない中をなぎ払われても列を組みなおして果敢に飛び続ける様が歌われています。
「戻る場所はもうない」から仕方なく飛びたつ、とも解釈できますが、むしろ自分にそう言い聞かせて不退転の覚悟を決めているようにも思え、敢えてそう言う事で誰かを或いは自分を奮い立たせる、捨て身の歌なのだと思います。
「いちばん強い逆風だけが 高く高く峰を越えるだろう」と逆風を掴んで踏み台することでより高く飛べることも示唆されていると思います。逆境もまたチャンスである、そういう厳しさと強さをもった曲であると思います。

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